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デリケートゾーンのかゆみとは
デリケートゾーンは膣腟などの女性器周辺を指し、文字通り大切に扱わなければいけないデリケートな部位です。構造上、通気性が悪く蒸れやすいことや細菌などが繁殖しやすいことに加えて、皮膚が薄く刺激に弱いため、トラブルが起こりやすいのが特徴です。
特にデリケートゾーンのかゆみは2人に1人が経験したことがあると言われますが、なかなか人に相談しづらい方も多いでしょう。不快なかゆみを抱えていると、日常生活にも影響を及ぼします。病気が原因になっていることもあるので、正しく診断し、ケアすることが大切です。
こんな症状はありませんか?
- ヒリヒリとかゆい
- かゆみに加え痛みもある
- 膣腟から肛門にかけて強いかゆみがある
- 湿疹が見られる
- 陰毛周囲に強いかゆみがある など
受診の目安
異常がなければかゆみは自然に治まりますが、次のようなときは早めの受診が大切です。
- かゆみがひどく、数日続いている
- 性感染症の可能性がある
- おりものがいつもと違う など
デリケートゾーンのかゆみから考えられる主な病気
皮膚のかぶれ
接触性皮膚炎
下着がこすれたり、ナプキンやタンポンでかぶれたりすることが原因で起こります。生理用品をこまめに交換したり、刺激の少ない下着を選んだりするなどの工夫が有効です。
外陰部掻痒症
スポーツや入浴時などに体が温まることでデリケートゾーンにかゆみが生じることがあります。軟膏などの対症療法のほか、一時的なかゆみには冷却も効果的です。
萎縮性膣腟炎
閉経後に女性ホルモンが低下することでデリケートゾーンが乾燥し、かゆみや痛みを感じることがあります。乾燥によって細菌性膣腟炎を合併することもあります。感染症の治療のほか、女性ホルモンの補充などを行います。
感染症によるもの
膣腟カンジダ
ヒリヒリとした強いかゆみに加え、カッテージチーズ状のおりものが見られることもあります。疲労やストレスなどの体調の変化によって起こるほか、高温・多湿の環境もリスク要因です。通常、膣剤や塗り薬で数日ほどで改善します。
細菌性膣腟症
膣腟内の細菌のバランスが崩れることで起こり、デリケートゾーンのかゆみのほか、魚のような匂いのおりものが出ることが特徴です。
性器ヘルペス
単純ヘルペスウイルスに感染することで発症するもので、一般的に初回感染時に症状が強く出ます。抗ウイルス薬で治療しますが、抵抗力が低下したときに再発しやすい傾向があります。
トリコモナス膣腟炎
膣腟トリコモナス原虫に感染することで起こり、デリケートゾーンにヒリヒリした刺激を感じます。性交による感染のほか、タオルの共用や温浴施設などで感染することもあります。