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不妊症の治療について
2022年4月から不妊治療が保険適用になり、以前よりも負担なく治療を受けていただけるようになりました。
当院では、なるべく自然に近い形での妊娠をめざし、タイミング法・人工授精・排卵誘発を行っています。患者さまそれぞれのご希望や背景に合わせ、適切な治療法をご提案させていただきます。
タイミング法
タイミング法とは
タイミング法は、妊娠しやすい時期に性交を行うことで妊娠の確率を上げる治療法です。肉体的な負担が少ない方法で、多くの場合、治療のファーストステップとして選択します。
タイミング法の対象になる方
- 排卵がある
- 精液検査に問題がない
- 自然妊娠が可能 など
タイミング法の流れ
Step01
排卵日を想定する
問診で月経周期を確認し、基礎体温から排卵日を予測します。黄体の寿命は14日なので、月経周期が28日の方は、月経開始から14日後が排卵日と推定されます。
Step02
卵胞の発育チェック
排卵時期が近づいてきたら、超音波検査で卵胞の大きさを確認します。自然周期の場合、卵胞の大きさが12mmを超えてからは1日に1.5mm〜2mmずつ成長し、18~22mmになると排卵されると予想できます。
同時におりもの状態も調べ、精子が侵入しやすいように透明でよく伸びる状態に変化しているかを確認します。
Step03
排卵日の最終判断
血中ホルモン値や超音波検査などから総合的に判断し、排卵日を予測します。血中黄体形成ホルモン(LH)は排卵の10~12時間前に分泌ピークを迎えるため、排卵直前に尿検査で確認します。
人工授精
人工授精とは
人工授精は運動性良好の精子を選抜し、排卵日に子宮内に注入する治療法です。受精から妊娠までの過程は同じなので、限りなく自然妊娠に近い方法と言えるでしょう。
人工授精の対象になる方
- 数が少ない、活動性が低いなど、精子に問題がある
- 勃起不全(ED)、射精障害
- フーナーテスト不良 など
人工授精の流れ
Step01
排卵日を予想する
タイミング法と同じく、超音波検査、血中黄体形成ホルモン(LH)値などから、排卵日を特定します。
Step02
精液採取
ご自宅で精液を採取していただき、2時間以内にクリニックへお持ちください。
Step03
精子の洗浄
顕微鏡で精子の運動能力などを確認後、培養液で洗浄し、雑菌や死滅精子を排除します。
Step04
人工授精
カテーテルを使い、子宮内に精子を注入します。1分間安静にしたあとは、当日中に帰宅していただけます。
排卵誘発
排卵誘発とは
排卵誘発は、排卵誘発剤を使って卵胞を成長させ、排卵を促す治療法です。通常は排卵障害の方に行うものですが、排卵周期が正常な方にも適応することがあります。また、妊娠確率を上げるためにタイミング法や人工授精と併用することもあります。
当院では、内服薬のほか自己注射を積極的に治療に取り入れています。ご自宅で注射できるので通院回数を減らし、仕事やプライベートと治療の両立が可能です。
当院で扱う排卵誘発剤
内服
基本的に、月経開始5日目から5日間、1日1錠ずつ服用していきます。月経周期の14・15日目ごろに、超音波検査で卵胞が18~20mmほどになっていることが確認できれば、タイミング法の指導をすることもあります。
クロミッド
卵胞刺激ホルモンと黄体刺激ホルモンの分泌を促す「クロミフェンクエン酸塩」が主成分の飲み薬です。女性の不妊治療に使用する薬ですが、精子や男性ホルモンを作る働きを改善する効果もあります。
レトロゾール
もともとは閉経後の乳がん治療のために販売されていた薬で、2022年に不妊治療のための薬として、保険診療内での使用が認められました。クロミッドと比較し、排卵率・妊娠率ともに高い効果を発揮しており、注目されています。
自己注射
飲み薬だけで排卵が期待できない場合は、在宅での自己注射による治療を検討します。大きく卵子を育てるための薬と排卵を促すための薬に分けられ、注射の頻度は使用する薬剤によって変わります。
ゴナール(hMG/rFSH注射)
卵胞の発育を進めるFSHというホルモンと同じ作用があり、卵巣を直接刺激して卵胞の成長を促す注射です。
飲み薬よりも強力で、重い排卵障害の改善も期待できるため、できるだけ多くの卵胞を育てたい場合に使用を検討します。
オビドレル(hCG注射)
卵胞が18mm前後まで成長したところで注射することで、卵子を受精可能な状態に成熟させ排卵を促す薬です。注射から排卵までは36~40時間前後のため、採卵の施術時間から逆算して時間通りに打つ必要があります。